薬剤を使わない栄養療法のメリット

疾病の多くは、摂取する栄養の偏りや不足によることが多く、栄養療法ではこうした栄養バランスを是正することにより、症状を改善します。したがって、栄養療法では薬剤を使用しません。薬剤を使わないので、副作用の心配もないのです。
このメリットに着目し、薬物療法で副作用に苦しむ患者たちが、栄養療法を取り入れています。たとえば、うつ病治療では抗うつ剤や抗不安薬を用いることが多いのですが、ほとんどの場合、眠くなって頭がボンヤリするなどの副作用を避けられません。

栄養療法では、ビタミンEなどのビタミン類や亜鉛等の微量元素のサプリメントを摂取することにより、うつ症状を改善することができます。ビタミン類や微量元素は元々栄養として人間が摂取する物質なので、人工合成物からできている薬剤と異なり、副作用が生じないのです。
ただし、このようなサプリメントは、薬剤と同様に購入する必要があります。一方、普段摂取しているタンパク質や脂質の量の調整によっても、症状を改善することが可能です。ガン治療でも栄養療法は取り入れられており、良質なタンパク質や脂質を摂取することによって、自然治癒力を高めガン細胞を弱体化させます。

このように、サプリメントを使わない栄養療法は、出費もおさえられて免疫力を高められるため、栄養療法のメリットとして注目されています。さらに、新たな栄養補給に頼らず、絶食して免疫力を高める栄養療法もあります。栄養摂取量が過多になって免疫力が落ちている場合、断食して一旦栄養補給を止め、自然治癒力の回復を待つのです。絶食も人体に有害な物質を摂取する必要がなく、副作用のリスクを回避できるメリットがあると言えるでしょう。